SUN SURF — SPECIAL EDITION – ORIGINAL MATSON MENU DESIGN by EUGENE SAVAGE
1936年にハーブ・ブライナーが立ち上げたカメハメハ・ガーメント社のブランド、カメハメハ。同社が手がけたこの「マトソンのメニュー柄」は非常にコレクタブルなアイテムで、ヴィンテージアロハシャツのコレクターであれば誰もが一度は手にしたい名作と言えよう。そして現在、その人気は衰えることなく、市場価値はさらに上がり続けている。
20世紀初頭から1969年までの長きにわたり、サンフランシスコとハワイを繋ぐ航路であったマトソン・ライン。同社から依頼を受け、マトソン・ラインの船内レストランで使われていたメニューの表紙を描いたのがフランク・マッキントッシュとユージン・サベージという2人の画家であった。この作品は、サベージの描いたメニューの表紙が再構成され、見事にシャツへと落とし込まれている非常に完成度の高い一枚。テキスタイルデザインを手がけたのは「ジョン・マクミラン」とされるが、これは著名デザイナー「ジョン・メイグス」の別名で、当時の彼は二つの名前を使い分けていた。
SUN SURF SPECIAL EDITION
楽園ハワイを象徴するアロハシャツ。その発祥には日系移民が深く関わっており、トロピカルな柄だけでなく和柄もヴィンテージとして存在する。ハワイが観光地として確立した20世紀半ばには、土産物としてのアロハシャツの需要が一気に増加。デザインやパターンが多様化し、多くの作品が生まれた。ヴィンテージのアロハシャツを収集する過程で、ごく稀に出会える特別な逸品。時代の流れとともに失われつつあるそれらの名作を生み出したテキスタイルデザイナーに敬意を表し、多色の贅沢なプリントや迫力のデザイン、メーカーや年代によって異なる各部のディテールまでその魅力を余すところなく完全再現する。それがサンサーフのスペシャルエディション。
作品名: “ORIGINAL MATSON MENU DESIGN by EUGENE SAVAGE”
ヴィンテージ: KAMEHAMEHA
年代: 1950年代前期
素材: レーヨン羽二重
プリント: オーバープリント
デザインパターン: ホリゾンタル・パターン
MADE IN JAPAN
M 肩幅48.0cm 身幅55.5cm 着丈69.0cm 袖丈22.0cm
L 肩幅50.5cm 身幅58.5cm 着丈71.5cm 袖丈22.5cm
XL 肩幅52.0cm 身幅60.5cm 着丈73.0cm 袖丈23.0cm
SUN SURF(サンサーフ)とは、アロハシャツの黄金時代とされる1930〜50年代にかけて作られた「ヴィンテージ」と呼ばれる貴重なアロハシャツを生地からプリント、各部のディテールまで妥協なく再現し、現代に蘇らせているブランドである。
サンサーフの歴史は深く、時をさかのぼること1950年代。
ハワイの発展に呼応するかのようにアロハシャツも最盛期を迎えていたが、ハワイには捺染の設備が無かったことからプリント生地はアメリカ本土もしくは日本へと発注されていた。
当時、輸出・輸入業を手掛けていた港商商会(東洋エンタープライズ社の前身)はスカジャンをはじめアロハシャツやボーリングシャツなどを米軍ベースへ納入。
アロハシャツに関しては「ファッションマート」というブランドラベルを付け作製していた。
現在ヴィンテージとして扱われているアロハシャツを実に60年前、実際にハワイへ輸出していたのである。
その後、港商商会はベトナム戦争の終結とともに「東洋エンタープライズ」と名を変え、日本国内向けの商品をスタート。
そして1970年代、アロハシャツブランド「サンサーフ」を誕生させた。
設立当初から輸出・輸入業に携わりアメリカの文化に慣れ親しんでいた同社だけに、アメリカンヴィンテージの魅力の虜となったことは当然と言えるだろう。
1980年代に入ると本格的にヴィンテージアロハシャツを意識した物作りを始めるが、その魅力を再現することはそう容易い作業ではなかった。
特にアロハシャツの最大の魅力である「色」、つまり絵柄の発色の良さは、現代のプリント方法では当時の風合いがまるで出せず、味気ないものとなってしまう。
そこで、資料として収集した数千着にもおよぶヴィンテージアロハシャツを分析。
その結果をもとに、当時のプリントを再現できる工場を探す作業からスタートしたのである。
また素材についても、ヴィンテージと同じ風合いを持ったレーヨンは流通していないため、糸の紡績から織りの強弱まで着手したSUN SURFオリジナルの生地を作製。
さらには身頃に現れる絵柄の配置にまでこだわり、現在主流の生地幅では柄出しが合わないことから当時の生地幅に合わせて布地を織り上げ、シャツに仕立てている。
そして縫製。伸縮性があり滑りやすいレーヨン生地は、裁断や縫製に非常に高い技術を要する。
作品によっては、ポケットや身頃までも柄合わせを行うなど、そのこだわりは細部まで抜かりない。
ヴィンテージに見られる縫製仕様を再現し、貝・ココナッツ・竹など多種多様な素材のボタンを使い分け、柄の構図から配色に至るまで日々研究を重ねている。
このような地道な作業からひとつひとつ答えを導き出し、そこから生まれたノウハウを生かしてサンサーフのアロハシャツは作られているのだ。
今や希少で入手困難なヴィンテージアロハシャツ。
その魅力を時とともに風化させず、より多くの人々に楽しんでいただけるよう、サンサーフは数多くの名作を現代に蘇らせ続けている。