Workers K&T H MFG Co“F Jacket, Cotton Linen Kersey, Khaki”
大きく湾曲したフロント、肩に向かって倒れていく身頃。
ビンテージのヨーロッパ製と思しきコーデュロイジャケットを元型に使ったシリーズ。
当初、French Corduroy Jacket、FCD Jacket として登場しましたが、今回はそれを春夏向けの素材に。ポケット・襟は、まったく別の物から。ヨーロッパ系だろうなと思われるつなぎ、いわゆる「オールインワン」から仕様・デザインを得ています。ポケットは玉縁+ フラップに後ろにポケット本体を張り付ける。これが通常の玉縁ポケットや貼り付けポケットより工程数が多くて春夏ジャケットなのにお高い理由です。私の見通しが甘かったです・・・「お！かわいいポケット！」と思い作り終えてから工程数が多すぎるのに気づきました。
シルエットはゆったり。袖口にはアメリカ的カバーオールとは違う、簡素な開き。薄い素材なので袖をまくりたいときも あるので袖口開き。身頃に打たれたステッチで思い切りパッカリングが出ています。
コッ トンリネンカルゼは4 オンスでより薄い、シャツに近い厚み。経（タテ）糸は綿100 に緯（ヨコ）糸、綿麻混紡糸を打っています。麻混率は12％なので見るからに「麻」という感じではなく、ちょっとハリがあるなという程度。そのため、T シャ ツの上に着ても首がチクチクするようなことはありません。真夏に着られるジャケットとしてぎりぎりの薄さ。
Sleeping Shirtのようなバンドカラー、もちろんTシャツの上にも。ヘンリーネックも良く合います。製品のイメージがヨーロッパ物、かつ若干カジュアル・ワーク・アウトドア寄りなので、ボタンダウンよりは他のインナーがおすすめ。
製品はOW済です。
いわゆる「
フレンチハンティング」などと呼ばれるジャケット。湾曲したフロント、ゆったりした身頃、袖。真ん中で分割した襟と、特徴的なディテールを盛り込みつつ、春用に薄い素材で。
襟は参考にしたオリジナルより少し小降りに、かつ襟の開き具合をより水平に近く。クラシックな襟はこの角度がもっと真ん中よりが多いのですが、ちょっとクラシックすぎる雰囲気になるのでアレンジしました。
アレンジのおかげで、第一ボタンを開けて着ても襟が大きすぎる感じがしない。
このジャケットのポケット、フラップがあり、玉縁があり、さらに裏側にはたたきつけのポケット。これはまた別のつなぎから取ったポケット。
脇で畳んでみるとゆったりとした身頃。前下がりが少しついた裾回り。太い袖、脇よりについた腰ポケット。そして、各部縫い合わせに見られるシワ、パッカリング。このジャケットの特徴がよりわかります。
袖口は小さい見返し。なぜかこの仕様、昔から考えてはいたのですが使う製品が見当たらない。アメリカンクラシックなレイルロードジャケットにはちょっと違う。アメリカントラッド的テーラードジャケットでも違う。今回やっと、この見た目の雰囲気にマッチする製品が出てきて日の目を見ました。薄手のジャケットなので軽く袖をまくれるよう、開きをつけたかったのです。
生地のハギ合わせはすべて折伏せ縫い。アイロンで折って、地縫いして、さらに倒してステッチ。巻縫いは巻縫いの難しさがありますが、折り伏せは単純に工程が多い。
素材 4オンス・コットン88％・リネン12%・カルゼ
附属 コロゾ椰子ボタン
縫製 綿糸
MADE IN JAPAN
サイズ38 肩幅45.0cm 身幅55.0cm 着丈70.0cm 袖丈63.0cm
サイズ40 肩幅46.0cm 身幅59.0cm 着丈72.0cm 袖丈64.0cm
サイズ表
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。
