Workers K&T H MFG Co "Lt Creole Jacket, Black Chambray"
18SSのブレザーは少しデザインを入れて。通常の三つボタンではなく、クラシカルな四つボタン。
17FW のCreole Jacket をデザインソースに胸ポケットはゆるくカーブした形状、腰ポケットはパッチ&フラップ。
袖裏無しで、袖口に開き。 センターベントあり/ フロントは1/4 インチステッチとクラシカル+60 年代トラッド的デザインをあわせたもの。袖口・ベントは額縁始末と、我が依頼する工場ながら本当にきれいに縫えています。
素材は、Officer Trousers 2-Tackとセットアップのブラックシャンブレー。グレーのウールトロピカルをコットンで作ったら・・・というイメージの杢シャンブレー。
同じ「杢」でも、糸を撚る「より杢」ではなく、綿(ワタ)の状態で黒・白・グレーといった色を付け、ワタを混ぜ糸にする。「トップ杢」なのであたかもウールトロピカルのグレーのように見えるのです。
5オンス程度で夏に着られるギリギリの厚み。
コットンなので洗えば皺が出ますが、その皺もまたコットンの味わい。皺を残してラフに着るもよし、徹底的にアイロンして綺麗に合わせても良し。シャツの上も良いですが、もっと気楽にTシャツの上にセットアップでどうでしょう。
画像の着用サンプルは洗った後の風合い見本です。
納品する製品はノンウォッシュです。
春のブレザー&スポーツコート。毎年三つボタンがお馴染みでしたが、今年は趣向を変えて。クラシックよりの雰囲気、Creole Jacketを腰パッチポケットにアレンジしてみました。
フロント、ボタンが4つあるので返り位置がかなり高い。ラペル先、襟先も丸みを持たせて「クラシック感」を演出。コスプレっぽく成らないギリギリを目指しています。
襟裏には芯止めステッチ。襟腰&外回りでステッチを別にかけています。本来は、中の芯をもっといろいろ入れないと難しいのですが、襟腰はしゃっきり立ってほしい、そこから先はカチカチに成ってほしく無い。それを止めステッチで表現している部分です。
胸箱ポケットは曲線で。箱自体をただ折るのではなく、地縫いして、ひっくり返して、曲線を出して。身頃への地縫い、切り込み、すべて曲線なので時間&手間、そしてうまい下手が出る部分です。この工場さんは、こういった手作業がとてもうまい。工場に行っていつも思うのが、あまりミシンの「ド〜〜〜〜」と縫ってる音がしないのです。それより、アイロンしている音が多いぐらい。ミシンで縫う時も、速度ゆっくりで丁寧に。設備も多数のミシンを揃えるより、平ミシンが多くて巻きが少ない、アイロン系設備&人員が多い。
工場さんにより、特色があります。では、この工場さんにジーンズを縫ってと言えば形には出来ます。ただ、本来使うミシンとは違うものを使い、ラッパ(金具)で折るところをアイロンで形作っていくので、一種独特な「ジーンズのようで、すごくきれい」な違うものが出来るでしょう。
ミシンがあり、極論すればステッチは「シングルステッチ(平)」「チェーンステッチ(環縫い)」「ロック目(本当は細かくわかれるのですが)」しかないとすれば、何とか「見た目それっぽい物」は作れます。でもそれでは、その工場の特色を活かしたものには成りません。
私が、いわゆる「ビンテージ」に惹かれるのは、そういった工場、作り手の特色が良く出た製品が多いからです。WORKERSも、そういう工場の特色を活かした企画を心がけています。
ラペル部分、一度ステッチを切って、ラペル側はラペル側表目。そこから下の身頃側は身頃側表目にしています。
平ミシンは表目・裏目があり、裏目の方が食い込みがち。表目のほうが目がそろって綺麗です。
本体は前身・脇・後身の三面。見返しが大きく、肩まであります。背裏は無く、袖ぐりはパイピング。
実はこの部分、とんでもない回数縫ってます
左から
・袋縫い倒し(縫い代隠し・地縫い・倒し)3回平ミシン
・地縫い+パイピング(地縫い/コバ捨て縫い/パイピング/倒し) 計4回平ミシン
・オーバー二つ折りコバ+割 (それそれオーバー/それぞれ折ってコバステッチ/割り地縫い) オーバー2回・平ミシン3回
もちろん、これらに各工程ごとアイロンが加わり、背中心以外は逆側もあります。
ある意味、裏つけるより裏なしを綺麗に始末しようとするとすごく手間がかかるのです。
内ポケットしたのネーム。昔のTriplerのような、クロージングらしいネーム。
袖裏は無し。角の始末は額縁で。自分で型紙引いて、仕様を考えいて思いますが・・・地味に手間かかる仕様ばかりです。 でもちょろっと、袖口をめくった時にここが額縁だと綺麗でいいですよね?
背中心のベント。しゃがんだ時には、ここがあいてつっぱらないといった、機能面もありますが、装飾的な意味合いもあります。クラシックなジャケットなので、ベント無しも考えましたが「ブレザー」的にはセンターベント欲しいなと残しました。(さすがに、フックベントにはしませんでしたが)
ここも額縁始末。
素材 コットン100% 5オンス ブラックシャンブレー
附属 樹脂ボタン
縫製 総スパン色
MADE IN JAPAN
サイズ38 肩幅45cm 身幅53.0cm 着丈70.0cm 袖丈60.0cm
サイズ40 肩幅46cm 身幅57.0cm 着丈72.0cm 袖丈61.0cm
サイズ表
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。