Workers K&T H MFG Co "MFG Shirt, Blue Chambray"

ワーカーズ シャンブレーシャツ ワークシャツ ヴィンテージ シルエット コーディネート 通販
Workers K&T H MFG Co "MFG Shirt, Blue Chambray, Size 15"
PANT Workers K&T H MFG Co "French Cargo Pants, OD Kersey, Size S"

Workers K&T H MFG Co "MFG Shirt, Blue Chambray"
全く新しい型紙で作ったMFG Shirt。ボディは参考にした古着を出来る限り忠実にトレース。

ビンテージのワークシャツというと「ただでかい」 と思われがちですが、さにあらず。身幅・肩幅は今までワーカーズが作って来たワークシャツと比べても若干大きい程度。
一番の違いは、袖ぐりと袖山。カマと呼ばれる、ネックから袖底までの縦方向が深い。
つまりアームホールが大きい。さらに、袖の山が低く、袖幅がかなり広い。それに伴い肘幅も広い。
着ると、体を動かしたときに袖まわりの突っ張りが無く、とても動きやすい。そう、これが本来の「ワークウェア」のフィッ ト感。この肘あたりのゆったりした生地の「あまり=ゆとり」をひたすら嫌がったのが2010年前後でした。
WORKERS のワークシャツ型がそのころのフィット感をどこまでも引きずっていたので、一度リセットして新たな型紙を起こしました。

この身頃のパターンにMFG Shirt の補強布、ポケット、チンストといったディテールを乗せています。デザインは派手ですが、着るとリラックスしたシルエットなので「ピタピタアメカジ」の持つ変に強い印象は受けません。
本当に、着ると普通。この「普通」が今一番大事だと思います。普通だけど、わざわざWORKERS を選んで着る特別さ。
TCB の井上君から「ある意味、WORKERS が勝負しなくちゃいけない相手はユニクロですからね」と言われたのが身に染みます。

素材、シャンブレーは定番の5 オンス。ツイルはもう少し重く6 オンス弱。「ラフツイル」、普通のツイルよりもゆるく、柔らか、着心地重視。これは糸のテンションを少し弱めに織っているからです。

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MFG Shirtの特徴、細めの台襟にチンストラップ付き。襟は長すぎない。前回作ったWork Shirt, Vinage Fitがある程度高い台襟なのと違います。

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ネームはMilton F Goodman Shirtを模した物。文言も間違いなく、ベンチレーションあり、補強布あり、トリプルステッチで、OWしているので縮みも無い「コレクト(正しい)サイズ」。
「WORKERS」は日本の特許庁に2014年1月17日に登録した旨が記載されています。

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細いチンスト。ボタン二つでしっかり止める為などと言われますが、単純にサイズ調節、ボタンが一個外れても使える冗長性確保、身頃がきちっと寸法通りに上がってなくても「なんとか台襟はついちゃう」という安直な意味合い。プラス、1900年代初頭の「定番ディテール」でもあったのだと思います。
今となると、クラシックなワークシャツ「らしさ」の演出でもあります。2010年前後、あれだけみんなこぞってワークシャツ作ってたのが今は・・・ワークウェアがファッションになった稀有な瞬間でした。

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Vintage Fit、身頃・肩幅はゆったりしていますが、変に現代的な肩が落ちすぎるようなフィット感ではなく。適度なゆとりはある、でもだらしなくは見えない、本来のワークシャツそのままのフィット感。

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胸ポケットは6角形。あくまで感覚ですが、5角形プルオーバーがめちゃくちゃ古いワークシャツ。そのちょっとあとぐらいが6角形前開き。実際には併売されていたりしたのでしょうが、イメージです。

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菊穴は、ついにシンガーの本菊穴ミシンが壊れたので電子カンヌキに変更です。いつまでもあると思うな機械式。

でも、電子と言えどステッチ目はチェーンだしミシンの機構もルーパーのあるタイプ。私は「これはこれで良いな」と思うのですが、Junky StyleのO店長は「おいおい、ワーカーズ本菊穴じゃないじゃ〜ん、残念だな〜」と気づいてました。だから、いつまでもあると思うな機械式なんです。でも、気づいたのはOさんぐらいなんで、そこまで世の中広く一般に求められているかは微妙な部分です。私ももちろん好きなんですけどね、機械式。でも、それを現代の技術で再現するのも、それはそれで好きです。

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フロントは多本針ミシンでZ形に折って縫う前立て。ボタンは高瀬貝ボタンの猫目。このあたり、クラシックなワークシャツ「らしい」部分。単純に強度だけ考えれば樹脂ボタンの方が今はベター。でも、昔は強度の高い樹脂ボタンが簡単に手に入らない、そもそも無い、コストが高すぎる。色々な理由があったのでしょう。ワークシャツにすら貝ボタンが使われていた。まだワークウェアとドレスウェアの分化が完全にできていない。そんな時代のワークシャツに思いをはせている部分です。

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でもフロントはガンガン多針のチェーンステッチミシン。このあたり、ミシンの進化は早かったよなと感じる部分。
多少の変化はあれど、ルーパーの方向、ラッパの形状など、今でもずっと使われている機構。

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肩・袖ぐり・アームホールの三日月型補強布。チェーンステッチが集う、MFG Shirtの見せ場。縫う方からすれば厚くて縫いづらいだけなのですが。

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ここもMFG Shirtらしい、「設備があって初めてできる」仕様。先ほどの前立て縫いとはまた針幅の違う「袖口だけを縫う多本環縫いミシン」使って縫っている部分。ワーカーズでも前立てミシンは一台工場に貸し出していますが、この袖口は工場さんで手配してくれた物。よくぞ、ここまでそろえてくれたよなと思います。(せっかくそろえたのに、ワークシャツブームが下火なのが困るのですが、製造の側からすれば)

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脇はマチ始末。カンヌキでほつれ止めを入れて。

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先ほどの肩と同じく、脇の下でトリプルステッチが集う部分。う〜ん、見るだけで胃が痛くなる。昔自分で縫って、中々うまく縫えなかったのを思い出すので。

量産はわきの下部分の縫い目もズレるパターンに変更します。無理やり縫えば縫えないこと無いのですが、楽に・綺麗に・100枚やれば100枚とも同じように縫えるように変更するのがパターンの腕の見せ所なので。でも、長い距離を縫うので多少「あっちゃった」もあります。そのあたりは個体差だと思ってください。

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大きく湾曲してそこをトリプルステッチで止める。正直、ちょっと無理がある仕様。本来、3本のチェーンステッチは同じ距離でないとうまく縫えないところ、内回り・外回りは距離が違う。そこを、「チェーンステッチだから」なんとか縫ってしまえる部分。平形状の多本では中々うまくいかない。

チェーンは、生地の下に針が差し込まれて上糸がバルーン状になり、そこに下ルーパーが下糸を導きながら入ってきます。バルーンが適切な大きさで、かつ、方向がよじれていなければ多少のタイミングずれは何とか「縫えてしまう」。そういうミシンなので、距離の違う部分も何とかかんとか縫えてしまうのです。でもやっぱり「何とかかんとか」なので、この湾曲したヨークは今ではほとんど仕様として一般的な服には残っていない。単純に、縫いづらいのです。

機能は補強、そして生地が大きく二重になっているので通気孔を打つ。結果、それがワークウェアとしてのデザインでもある。だから、MFG Shirtを作る時はこの仕様なのです。


素材 5オンス・コットン100%・シャンブレー
附属 高瀬貝ボタン
縫製 綿糸
ワンウォッシュ製品 MADE IN JAPAN

サイズ14 肩幅44.0cm 身幅52.0cm 着丈76.0cm 袖丈61.0cm
サイズ15 肩幅45.0cm 身幅55.0cm 着丈78.0cm 袖丈61.0cm
サイズ16 肩幅46.0cm 身幅59.0cm 着丈79.0cm 袖丈62.5cm

Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。
型番 MFG Shirt
販売価格
15,000円(税抜)
サイズ
購入数