Workers K&T H MFG Co "RAF PARKA, Cotton Cordura Nylon Rip Stop, OD"
昨季に続いて登場のRAF PARKA、ぱっと見は同じですが変更点があります。
1、シルエット。サイズ感を同サイズでハーフサイズ程大きくしています。昨今、暖冬傾向で一枚物のパーカーもアウター として使う機会が増えています。中にある程度着こんだ上に着られるように寸法を大きくしました。
2、ファスナーを前回までのLightning 風からTALON 風に。ファスナーの開きもアメリカ式に左刺しに変更しました。 前回のファスナー、引手のカシメに手作業部分があり、またファスナーの差しが右差しな事もあり下げた時に引手がすっ ぽ抜ける不良が一部発生しました。そこで、ファスナーの製造工程自体が違うものに。また差し込みを逆にすることで右 手でスライダーを下まで行ってそのままエンドボックスと一緒にファスナー本体が下に逃げるよう変更しました。
それ以外の仕様は今まで通り。立ち襟+ フード。フードが後ろに抜けて首回りがスカスカするのを防ぎます。胸ポケット はペン差し付き。腰ポケットは左右からハンドウォーマー、上からは物が入る二段式。袖口にフィット感調節のタブ+ ボ タン。
コットン・コーデュラナイロンリップストップは強い撥水性があり、生地の風合いもバリっと固い。平織りでも緊密な織りは風を防ぎ、コットンで適度に吸湿性も確保。
製品はOW済です。
スタンドカラーの羽襟にフードを流し込んだ襟周り。
首回りにフードだけではない何かをつけたい。ビンテージで無理やり首リブをつけているのを見て、そのあたりから考えていました。
ただ、古着で見るのは「綺麗とか汚いとかではなく、機能を果たせばよい」といった縫い方。これでは無い、もっときれいで、機能的でを考えていいるうちに現代のアウトドアウェアからこの「羽襟の切り替え線にフードを流し込む」という方法を見つけました。
スタンドカラーにはボタンを二つ。正直、めったに使いませんが、スピンドル(紐)あり、豚鼻ありと、このゴチャっとした感じがいかにも、男性が好む部分です。
20FWバージョンはファスナーを変更。いわゆる、アメリカ式の左差しファスナーに変更しました。
前回まで使っていた、イギリス式のLightning風のファスナー。使っていると引手が外れる不良が発生しました。
過去、3回作り、最初2回で大丈夫だったので使い続けましたが、前回、引手カシメが若干緩かったのが原因です。
また、私もそうですが、アメリカ式のファスナー差しに慣れていると、つい「あれ、ファスナー開かない?」と下げ過ぎてしまうのも一因。
そこで、RAF PARKAと言いながらアメリカ式のファスナー?とも思いましたが、機能を重視して
・引手のカシメが機械化されていて、強度が高い
・右手で下まで引手をおろしたら、そのまま抜け左差し
に変更となりました。
左胸ポケットはペン刺し付き。ペン刺しにマチがついたデザイン。参考にした1950年代のRoyal Air Forceのパーカーから得ました。
ブラック・オリーブのコットン/コーデュラナイロンはかなり強い撥水がかかっています。体感では、ベンタイルより強い物。
ただ、そうは言っても、しばらく置けば水は染みます。洗濯も家で大丈夫ですが、徐々に撥水は落ちます。落ちますが、その落ち方がかなり緩やかです。以前同じ生地で作ったFatigue Shirt、もう10回は洗濯しましたがいまだ撥水しています。
フロントは前立てがつき斜めにファスナーが配置。
さらに、ファスナー付け側にも持ち出し状に生地がある。
・左身頃側の前立て
・右身頃側の持ち出し状の部分
と体に行くまで二重の生地がある状態。ファスナーは、よほど止水ファスナーでもない限り隙間はあります。そのまま露出してつけると、空気が通る。そこで、前立てや持ち出しで、空気の出入りをある程度止めようという設計です。
バイクに乗るとき、L-2Bを着てるとスースーする、あれはファスナーだけでモチダシも何もないからです。逆に、N-2のように、前立て・持ち出しが両方あると、かなりましになります。
ファスナーを下までおろすと、右身頃側に引手とエンドボックスが残る。左身頃側に、差す側があるので「左差し」呼ばれる仕様。
腰、左右脇側からハンドウォーマー。フラップボタンをはずせば、上から物が入る二重構造。
袖口調節用タブ。ファーストロットは袖口につけていましたが、着脱ぎの時にひっくり返ることがあったので位置を袖口から少し上にあげています。
素材 7.9オンス・コットン70%・コーデュラナイロン30%・リップストップ撥水
附属 Waldezジッパー・尿素ボタン・ワックスコード
縫製 総スパン糸
ノンウォッシュ
S(0) 身幅53.0cm 着丈74.0cm 裄丈86.0cm
M(1) 身幅56.0cm 着丈74.0cm 裄丈87.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。