Workers K&T H MFG Co "Mountain Jacket, 2-Tone Navy Top"
コットンベンタイルでマウンテンジャケットを作りました。
撥水性があり、でもコットンの経年変化も楽しめる素材。 今回のベンタイルは40 番双糸、つまり20番相当の糸を使って高道度に平織りしたもの。パリッとした風合い、ただ、 高密度かつ平織りなので針たちが悪い。たくさんステッチを打つとそこからさけてしまう。そこでボタンホールではなくスナップが機能面でも、デザインでも必要。
スナップを使うデザインで思い出したのが1980年代中盤に登場したあのデザインです。 そのまま作るのは面白くないのでデザインだけ参考程度に、型紙は新たに起こしました。
袖から前身・後身がつながって いるのがポイント。肩に縫い目がなくすっきりして見え、引っかかるものが何もない。その分、ゆとりは少し多めに入っ ているのでジャケットの上に最適。身頃の裏は表地に合わせてコットン生地の裏地、袖裏には滑りを考えてナイロンと箇所により生地を変えています。
この手のマウンパ(あえて今回はマウンテンジャケットとつけていますが)は、カジュアルにも、ドレスウェアの一番外 側にはずしでも合わせられるのが便利なところ。例えば、Maple Leaf Jacket, Trosuers でばりっと合わせた上に着れば、 シェルになり外気を防いで中に暖かい空気の層ができる。同じセットアップもBal Collar Coat を合わせるとかなりカチっ と見えるのがMountain Jacket だとカジュアルになります。
Mountain Jacketをさらにカジュアルに、ベーカーパンツ・ワークシャツ・クルーザーベストやデニムジャケットと合わせるのも。
このように、合わせるものを選ばない、それがマウンパ・マウンテンジャケットの良さです。
いわゆる「マウンテンパーカー」ですが、元ネタに敬意を表してあえて「マウンテンジャケット」と呼びましょう。
ジャケットの上に着られるサイズ感。ローゲージのセーター、厚手のスウェット、Gジャン。およそどんなものでも中に着られるよう、ネック回りはゆったりと作っています。
ファスナー上部にはチンガード付き。ただ、縫込みタイプは始末はきれいですがどうしてもファスナーを上げるときに若干引っ掛かりがある。そのためここは乗せるタイプに縫製を変更します。
スナップはこれまた何かにインスパイアされていますね。せっかくクラシックアウトドアな雰囲気に合わせたものを。
WORKERSのアウトドアウェアネーム+VENTILEネーム。
マウンテンジャケットの特徴的なパターン。身頃から袖まで、上腕部が一続きになっています。縫い目があれば、僅かとは言え着た時にどうしてもそこに違和感は出る。そこで、縫い目線を少なくすることでそれを解消する。本来縫い目がある部分をつなげるのでどうしてもひずみというか、ゆとりで何とか線をつながないといけない部分はあるのですが、それは「上っ張り」として着るものだから必要なゆとりとして考えてしまう。人の体に沿わせるという考え方とは一味違う、方向性です。
フロントは滑りの良いVISLON大型ジッパー。ここにあえて塗装ではないファスナー引手を。
袖口はWORKERSのアウトドアウェアではおなじみ、Relianceのワークシャツから着想を得たカフス。これが単純な仕組みですが、機能的にも抜群なのです。バイクに乗るとき、薄手のグローブであればしっかり止めることができます。
袖裏はナイロン、滑りが良いものを使って着脱ぎにストレスがかからないように。
このポケットファスナーは正直要るような・要らないようななのですが・・・普段はおそらく開けっ放しになると思います。
裏地はコットン、このあたりは「もろアウトドアウェア」ではなく、表地のベンタイルに合わせて。左右には大型の内ポケット、口はマジックテープ止め。
MADE IN JAPAN
素材
表地:6.4オンス・コットン100%・ベンタイル
別布:コットン100%・コーデュロイ
裏地:コットン100%・ツイル
袖裏:ナイロン100%・ツイル
附属 ビスロンファスナー・二本爪パーメックス
縫製 総スパン糸
36 身幅54.0cm 着丈87.0cm 袖丈76.0cm
38 身幅58.0cm 着丈88.0cm 袖丈76.0cm
サイズ表
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。