SUGAR CANE, F.ROMANCE "5oz. INDIGO STRIPE WORK SHIRT"
1900年代初期のヴィンテージを元に5オンスのインディゴストライプ生地で仕立てたワークシャツです。
この生地はフレンチヴィンテージに使用されていた生地をベースに、シャトル織機を使って復刻を試みたものです。通常のストライプ生地であれば数インチごとに柄がリピートされますが、この生地に関しては細線部分が完全にランダムな幅で構成されており、最終的に44インチの生地幅すべての経糸を分析。試行錯誤の末、かなりの労力を要して復刻に成功しました。
型のベースとなっているのは1910-20年代に作られたCROWNウール製「コート」シャツ。当時のシャツはまだプルオーバーのスタイルが主流で、このような前開きのシャツは「コートスタイル」と呼ばれていたそうです。
台襟の内側や前立ての裏、ポケットフラップの裏には補強用としてゴールドのサテン生地が当てられ、デザインのアクセントとしても一役買っています。ボタンは茶蝶貝のキャッツアイ(猫目)ボタンを使用。
MADE IN JAPAN
M 肩幅46.0cm 身幅55.5cm 着丈74.0cm 袖丈62.5cm
L 肩幅48.0cm 身幅58.5cm 着丈77.0cm 袖丈64.5cm
"FICTION ROMANCE”
アメリカの服飾史。
そのルーツはヨーロッパにあり、20世紀初頭の工場生産時代の幕開けと共に既製服産業がスタートすると徐々にアメリが独自のスタイルが確立。
アメリカンウェアは国の発展と共に歩みへを進め、その躍進を支えた数知れないワーカー達へ多種多様なワークウェアが考案される。
そして20世紀半ばには様々なメーカーがシェアを確立するため、機能性と実用性、独自性を打ち出したオリジナルのディテールで競い合い、その過程で数々の名品が生み出された。
長い年月を経た現代において色褪せない名品、ヴィンテージウェアの魅力。
それは生産効率を度外視し、機能性を頑なに追求したディテール。
大量生産では到底再現できない実用性にもとづいた熟練の技術を要する縫製仕様。
ブランドアピールのための試行錯誤のうえデザインされたラベルなどの付属品。
それぞれに理由があり、物語がある。
実際の史実や当時の資料をもとに名品の持つ魅力を紐解き、量産や合理化によって失われたディテールを蘇らせ、それらをシュガーケーン独自に組み合わせることで生まれる虚構(Fiction)の物語(Romance)。
この作品群は、ヴィンテージの魅力を凝縮したリアリティーを持つ。
SUGAR CANE(シュガーケーン)「サトウキビ」という名を持ついかにもアメリカ的なこのブランドこそ、日本に誕生した初めての米軍向け衣料メーカーである。
1965年、米軍によるベトナム戦争への本格的介入を機に、米軍基地関係者を対象にSUGAR CANEの生みの親である東洋エンタープライズは設立された。
その後、米軍向けの衣料製造と共に国内への米軍サープラスの流通窓口としての展開も行い、ベトナム戦争が1975年に終結すると完全な国内向けの衣料メーカーに転身。
当時米軍基地に駐屯していた将校によって「SUGAR CANE」と名付けられる。
SUGAR CANEの誕生は日本でありながら、米軍基地を相手に育っただけにその精神も物作りのノウハウも本場仕込み。
当時から現在に至るまでアメリカのシンボルとも言えるデニム素材を中心とした本格仕込みのワークウェアを作り続けている。