Workers K&T H MFG Co "FWP Trousers, Light Chino"
長い変遷の末、元になった 「FWP」 「Fatigue Pants Without Cargo Pocket」 が今ではわからなくなっていますが、このパンツは軍パンのFatigue Pants から脇ポケットを取り去ったものがスタートでした。
夏にはける、ゆったりと、薄手で、ウェスト調節にベルトの要らないパンツ。そこで、Fatigue Pants を作ったのですが、 脇のカーゴポケットが着る機会を選ぶ。そこで「Wituout Cargo Pocket」が始まりました。
21SSは、昨年ウェストがゴム調節だったのをバックルに戻す。裾幅も若干出して、膝のタックを復活させる。ウェストにタックを入れ、横方向のゆとりを出しつつデザインとする。タックは体が動いた時のゆとりを確保しながら、立体的なシルエットを作り出しています。
素材は7オンスクラスのライトチノ。USMC Khaki に近い、土のような色。これ以上薄くなるとチノというよりシャツなどに使うツイル。チノと呼べるぎりぎりの厚み。
それなりに深い股上。タックが左右に入り、それがデザインでありつつ、横方向のゆとりを出すパターン上の工夫でもあります。
あってもなくてもよい。でも「Trousers」と名乗るからにはつけたいのがコインポケット。実用的かは置いておいて、これぞ「トラウザーズ」感を演出する仕様。小さいサイズに型紙をグレーディングするときは入る場所が無くて困るのですが。
フロントはYKKのYZIP。YKKというと、ビンテージとはちょっと違う雰囲気のファスナーが多いのですが、YZIPはビンテージ「らしさ」も残っていて大好きです。
腰帯に流し込んだブランネーム兼サイズネーム。
膝のタック。たかが一本のタック。でもこれがあると、膝周りに独特のシルエットが生まれます。
背面。半身二本のダーツでヒップの丸みを出す。左右とも両玉縁。チノパンのVintage Fitのような細い玉縁ではなく少し幅は太目。というのも、細いのは見た目にはかっこいいですが、やっぱり縫い代がものすごく薄い。チノのような高密度生地ならそれでも強度的に大丈夫ですが、平織りのリネンでは怖い。そこで、玉縁の幅を太くしました。
単純に「ビンテージっぽい」とかではなく、生地に合わせて仕様を変えるようにしています。
ウェストの調整金具。通称「USバックル」と呼ばれています。これがテープの厚みと相まって、しっかり止まります。
素材 7オンス・コットン100%・ライトチノ
附属 : YZIP
縫製 : 総ポリエステルスパン糸
MADE IN JAPAN
S ウエスト81.0cm 股上(前28.0cm, 後38.0cm) レングス80.0cm ワタリ幅36.5cm スソ幅18.5cm
M ウエスト86.0cm 股上(前28.5cm, 後38.7cm) レングス80.0cm ワタリ幅37.6cm スソ幅18.5cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。