Workers K&T H MFG Co "FWP Trousers, Deep indigo Denim"
長い変遷の末、元になった「FWP」「Fatigue Trousers Without Cargo Pocket」の形跡がほぼありません。が、この製品は軍パンのFatigueTrousersから脇ポケットを取り去ったものがスタートでした。
夏にはける、ゆったりと、薄手のパンツ。そこで、FatigueTrousersを作ったのですが、脇のカーゴポケットは着る機会を選ぶ。そこで「Wituout Cargo Pocket」が始まりました。
23SSはついに、ウェストのバックルも取り去り膝のタックも無し。ファティーグ感がほぼ0なので改名。
「SummerTrousers」
で展開します。
バックルを取った理由?そう、ベルトがしたかったのです。夏向きのウェビングテープを使ったベルトも合わせて作りました。細めのレザーベルトも良く似合うと思います。
一度穿いたら7-8月はこれしかはけない。とにかく涼しい。でも、長ズボンなので足首は冷えない。薄手のパンツに1万円台後半から2万は高いなと私も最初は思いました。が、これだけ毎日穿くと元取れます。テレビショッピングみたいですが本当です。
素材、6オンスデニムは以前FWPでインディゴを使い自分でもよく穿いています。色落ちが穏やか、かつ薄手で涼しい。コットンなのでリネンより扱いが楽で皺が目立たない。今回、ブラックもラインナップしたのは私がブラックを着たいから。ブラックデニム、インディゴとまた違い都会的な印象で私は好きなのです。
インタックが左右に1本づつ。コインポケットは実用性よりデザインですね。やはり、クラシックなトラウザーのフロントにあると締まる。ただ、斜め切り替えポケットにコインは場所が難しかったです。スペースが無いので。パターンを微調整して収めました。
フロントトップの二つ折り始末。薄い生地なのでこの始末ができます。適度な厚みも出て強度的にも良し。
今年から新しい形になったYKKのジッパー。以前使っていたYZIPも良かったですが、今年の物も刻印の入り具合がきれい。カムロックでなめらか。このあたり、品質ではYKKにかないません。表生地が薄手なので、ファスナーが引っかかると身生地が破れる恐れがあり、品質第一でYKKを選んでいる品番です。
トップボタン。先ほど、ボタンホール側が二つ折りで生地4枚にホールが開いているので、その厚みに合わせて少しボタンに足をつけています。
右身頃、腰に付けたコインポケット。正直、機能性はほとんどありません。非常に物は出し入れしづらいです。それでも、こういう「余計な物」を「出なければならない」と楽しんだのが昔のジャパニーズ的解釈の「トラッド」です。そういった雰囲気を取り入れたくて採用した仕様。
腰のネームはそっけないもの。なぜなら、このSummer Trousersは旧FWP、Fatigue Trousers without cargo Pockets、ファティーグパンツから脇ポケットを取り去ったのが始まり。そのため、ネームだけはいまだにこのそっけないミリタリー風です。
後ろ中心は巻縫い。6オンスクラスの薄手で巻くと、厚みも出ないので摩擦ですれる事もそうはないでしょう。縫い目より先に身生地がダメになります。
背面、左身頃側だけボタン付きポケット。ダーツは半身2本。こうすると、ヒップの丸みをよりなだらかに取る事が出来ます。手間は手間なのですが。
両玉縁ポケット。あえて極細にはしていません。極細にするとその分、玉縁を作る時の切り込み〜地縫いまでの距離が狭くなる。今回の粗目な生地だとそれに耐えられそうにないので、ある程度太さをきちっと取り、縫い代を十分確保しています。
ベルトループ、後ろ中心は縫い目に載せて。他の部分も極力袋布に載せて。1枚の身頃にカンヌキをなるべく打たないようにしています。生地自体が全体的に薄手なので、カンドメ部分の土台に厚みを持たせ強度を上げようとしています。
素材 : 6オンス・コットン100%・インディゴデニム
附属 : YKKカムロックジッパー/ユリアボタン
縫製 : ポリエステルスパン糸
MADE IN JAPAN
S ウエスト84.0cm 股上(前31.0cm, 後43.0cm) レングス81.0cm ワタリ幅36.0cm スソ幅18.0cm
M ウエスト92.0cm 股上(前32.5cm, 後45.0cm) レングス84.0cm ワタリ幅37.0cm スソ幅18.5cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。