Workers K&T H MFG Co "Band Collar Shirt, White Broadcloth"
ビンテージのイギリスミリタリーらしきバンドカラーシャツから着想を得て作りました。
オリジナルはバンドカラーにスタッドボタン + 袖口折り返しタイプでカフスボタン止め。ちょっとドレスウェアすぎる仕様。このままでは着づらいので、台襟・袖口を通常のボタン仕様に変更。
着丈はオリジナルが 80 センチを超える寸法 から76センチ程に変更。裾を出しても、入れても着られる、WORKERS が考える「Modified」な着丈。身幅も今に合わせてゆとりを出す。ただ、肩幅は45センチほどでいつもの「Modified Fit」。肩を落としすぎると、あまりにも「今」っぽい。オッサンがそれをやると子供っぽくなるので私は普通の肩幅が好きです。肘巾もゆとりを出す。シャツを着た時突っ張らない為には、身頃だけでなくこの「袖幅のゆとり」も重要です。
素材は薄手の3オンスボタンはあえての樹脂ボタン。オリジナルも貝ではなく樹脂だったので。
製品はOW済です。
バンドカラーシャツ、一番の特徴が襟回り。通常のシャツであるべき羽襟が無い。台襟だけに見えますが、Modified BDなどの台襟よりは細い。その名の通り「バンド（紐）状」の細めの襟がついています。
上に襟のあるジャケットを着た時に、襟と襟が重ならない。まだ暑い時期に首回りが涼しい。寒くなって首回りに巻物するときに羽襟が無い分ゴロゴロしない。
バンドカラー部分のアップ。付け側をダブルステッチ。中に隠れた縫い代の端近くをダブルステッチの内側が押さえるので、収まりが良い。
前ヨークはステッチ無し、袖ぐりは巻縫いダブルステッチ。裏から見るとチェーンステッチ。生地同士をかみ合わせて縫うので裏から見てもロック目が見えなくてきれい。
フロント始末。前立てが一番したのボタン部分で終わっている、いわゆる「クラシックなシャツ」でよく見る仕様。
下前、ボタン側も裾の三巻から前立て下の太い三巻に、斜めにそのまま巻き代が変わっていく始末。見ると簡単そうですが、工場さんがうまいです。
胸ポケットはホームベース型。古いドレスシャツ系はポケットがついていないものも多いですが、使い勝手を考えて今回はポケット有で。
前立てから下、左右の重なりがあるフロントのデザイン。一説には、着丈が長いシャツは、タックインして下着替わりをしていたなどと言われますが。その名残の仕様。
今となればそれがデザインとして「クラシックなシャツだな」と感じる部分。
脇マチ始末。これもクラシックなシャツでよく見ます。前・後ろが長い、脇に向かっての切り上がり角度がきつい。そうなると、前・脇・裾と一気に三巻するのが非常に難しい。そこで、このマチを使えば縫いやすく、またある程度「補強」の意味合いも出る・・・といった事ではないでしょうか。
これも、パターンの角度や製造・機能から始まり今となってはデザインになってもいる部分です。
カフスは角形。参考にしたミリタリーシャツは折り返しのカフスボタン止めでしたが、そのままでは着づらいのでアレンジ。剣ボロ開き。袖口をまくりやすく。
背中心で割りの入ったヨーク。
素材 3オンス・コットン100％ ブロードクロス
附属 樹脂ボタン
縫製 主要部綿糸
MADE IN JAPAN
1(M) 肩幅45.0cm 身幅55.0cm 着丈76.0cm 袖丈60.0cm
2(L) 肩幅46.0cm 身幅59.0cm 着丈77.0cm 袖丈62.0cm
3(XL) 肩幅47.0cm 身幅63.0cm 着丈78.0cm 袖丈64.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。
