SUGAR CANE "9oz. WABASH STRIPE OVERALLS"
戦前から数多のブランドのワークウェアの生産を請け負ってきたストアブランドが戦後に手掛けたヴィンテージを元に、その特徴的なディテールを再現したブラックデニムのオーバーオールです。
安定したホールド感のあるハイバック仕様で、フックはボタンの掛け外しと肩紐の調整が出来るブラスのワンピースタイプを採用しています。黒ステッチの巻き縫い部分やカンヌキの下糸は生成糸を使用。
生地は経糸・緯糸ともに硫化染料でロープ染色したブラックの糸を使用し、シャトル織機で織り上げた11オンスのセルビッジブラックデニム。
通常、ブラックデニムというと1980年代以降のイメージが強いですが、少量ながら大戦前からワークウェアの素材として使用されており、ヴィンテージワークブランドとして知られるHEADLIGHTでも1940年代には「BLACK JEANS」をリリースしていました。
ワンウオッシュ MADE IN JAPAN
32 ウエスト100cm 股上34cm レングス82cm ワタリ幅36.5cm スソ幅26.5cm
34 ウエスト107cm 股上35.5cm レングス82.5cm ワタリ幅37cm スソ幅27cm
"FICTION ROMANCE”
アメリカの服飾史。
そのルーツはヨーロッパにあり、20世紀初頭の工場生産時代の幕開けと共に既製服産業がスタートすると徐々にアメリが独自のスタイルが確立。
アメリカンウェアは国の発展と共に歩みへを進め、その躍進を支えた数知れないワーカー達へ多種多様なワークウェアが考案される。
そして20世紀半ばには様々なメーカーがシェアを確立するため、機能性と実用性、独自性を打ち出したオリジナルのディテールで競い合い、その過程で数々の名品が生み出された。
長い年月を経た現代において色褪せない名品、ヴィンテージウェアの魅力。
それは生産効率を度外視し、機能性を頑なに追求したディテール。
大量生産では到底再現できない実用性にもとづいた熟練の技術を要する縫製仕様。
ブランドアピールのための試行錯誤のうえデザインされたラベルなどの付属品。
それぞれに理由があり、物語がある。
実際の史実や当時の資料をもとに名品の持つ魅力を紐解き、量産や合理化によって失われたディテールを蘇らせ、それらをシュガーケーン独自に組み合わせることで生まれる虚構(Fiction)の物語(Romance)。
この作品群は、ヴィンテージの魅力を凝縮したリアリティーを持つ。
SUGAR CANE(シュガーケーン)「サトウキビ」という名を持ついかにもアメリカ的なこのブランドこそ、日本に誕生した初めての米軍向け衣料メーカーである。
1965年、米軍によるベトナム戦争への本格的介入を機に、米軍基地関係者を対象にSUGAR CANEの生みの親である東洋エンタープライズは設立された。
その後、米軍向けの衣料製造と共に国内への米軍サープラスの流通窓口としての展開も行い、ベトナム戦争が1975年に終結すると完全な国内向けの衣料メーカーに転身。
当時米軍基地に駐屯していた将校によって「SUGAR CANE」と名付けられる。
SUGAR CANEの誕生は日本でありながら、米軍基地を相手に育っただけにその精神も物作りのノウハウも本場仕込み。
当時から現在に至るまでアメリカのシンボルとも言えるデニム素材を中心とした本格仕込みのワークウェアを作り続けている。