Workers K&T H MFG Co "Queen of the road Work Pants, Buckle Back"
Queen of the road、第四段はバックルバック付きのワークパンツ。TCB Jeans の井上君も「最近ワークパンツはいてる人少ないですよね」なんて話をしていましたが、それでも作ります、好きなので。
シルエット、ワークパンツらしい股上深め、ワタリもある程度あり膝・裾も若干太目。でも「若干」で、決してコスプレっぽくはならないように。
特徴は通称「ワンピースフライ」。ボタンを打つ「持ち出し」からホールがあいた「ヒヨク」まで 一続きになっている仕様。フロントを開けた時に、一番ストレスがかかる開き止まり部分。ここが裂けてしまうのを防ぐために考えられ、Neustader の名で特許まで取られていた仕様です。今では有名?になった仕様ですが、初めて見たのはお恥ずかしいですが古着ではなくDouble Diamond でした。Joe McCOY、Double Diamond ともにビンテージから、面白いディテールや生地を取り入れるのが早かった!その後、私自身どんどんワークウェアに興味を持ち、Neustadter のご子孫にまで会いに行ったのも懐かしい思い出。
後ろ身頃のポケットが生地ヨコ使い。身頃と90度違う方向。これが、色落ちした後に良いコストラストになり、縮み方向の違いから独特な皺も生み出します。
素材はWORKERS オリジナルのタテ7 番・ヨコ16 番の「ぱっと見13 オンス、でも実は10 オンス(洗うと約11 オンス)」生地。バックシンチ有はポケット補強に叩き潰し たリベット。ただ、気を付けないと椅子など傷をつけます。もう少し使い勝手重視というお客様向けには、バックシンチ無し・ ポケット補強をステッチカンヌキに変更したものもラインナップ。
製品はOW済です。
Buckle Backモデルは補強にリベットを。リベットはつぶし。
股上はそれなりに深め。
特徴的なフロントの始末。持ち出し(ボタンがつく側)と比翼(ホールが開く側)が一本の布で作られています。こうすることで、パンツで一番力がかかるであろう、フロントの開きどまりに強度を出そうという仕様です。実際に強度が上がるかは微妙な所で、始末としてはシャツの袖口、イッテコイの開きと似た作りなので、身頃の縫込みが浅くなりそうでちょっと怖い仕様です。
そういった理由もあり、開きどまり部分は縦にカンヌキが入っています。通常は横に入れることが多いのですが、先の特許の仕様で横方向の裂けはまず起きない。怖いのは、身頃との縫い合わせ部分なので、そこを重点的に補強するため、ステッチに沿ってカンヌキが入っているわけです。
トップボタンは刻印入り、比翼はドーナツ。
バックから。
バックポケットの横取り。身頃と生地の方向が違う。そのため、生地の収縮率に差が出て、後ろポケットに独特な横皺が出ています。
バックシンチありには、後ろポケット補強がリベット。
バックシンチは針。本当に刺してサイズ調節が出来るもの。危ないので、場所を決めて刺したら先を金属の棒やすりで丸くしてください。
脇はミミ使いで、地縫い+倒してチェーンステッチの二本針でステッチ。この方が、巻縫いよりも厚みが抑えられる。ポケット口のような、厚くなりすぎるとリベットが打てない、カンヌキすら打ちづらくなるので、いかに、薄く仕上げるかが工夫のしどころ。
素材 10.5オンス・コットン100%・未防縮ねじれ防止無・キバタデニム
附属 Queen of the road刻印入りボタン, 銅製針シンチ
縫製 総綿糸
MADE IN JAPAN
30 ウエスト79.0cm 股上(前28.5cm,後38.3cm) レングス80.0cm ワタリ幅30.8cm スソ幅21.0cm
32 ウエスト84.0cm 股上(前29.0cm,後39.0cm) レングス80.0cm ワタリ幅32.0cm スソ幅21.5cm
34 ウエスト89.0cm 股上(前29.5cm,後39.7cm) レングス80.0cm ワタリ幅33.2cm スソ幅22.0cm
36 ウエスト94.0cm 股上(前30.0cm,後40.4cm) レングス80.0cm ワタリ幅34.4cm スソ幅22.5cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。