Workers K&T H MFG Co "Big BD, White Supima OX"
春夏から登場したBIG BD。春夏ではあえてブロードだけでしたが、本命のオックスをラインナップ。
ビンテージ、というにはちょっとまだ早い、オールドのRL・ビッグシルエットのボタンダウンから型紙を作りました。 M サイズで身幅が60センチとかなりワイド。でも、我々が若かりし頃古着で見たボタンダウンシャツはこんな感じだったよなと思い出します。肩幅広め、袖も太い。丈も長い。
Modified BD が「現代のすっきり見えて、でも動きづらくないギリギリ」を目指しているのとは逆に、「全体的に大きく、ゆったり、コンフォート」なBIG FIT を目指しました。
素材、ブルー・ホワイトは定番のスーピマオックス。5.5 オンス、通年着られる重さ・厚み。同じ規格でブラウンのストライプを作ってみました。ストライプというと、ブルー、グレー、レッド、ピンク、イエローあたりが定番ですがあえてブラウンで。インナーにモックネック系を合わせて、シャツをアウターとして。寒い時期は、さらにその上にアウターを羽織ってジャケット的に。
製品はOW済です。
襟型、Modified BDとは明らかに違います。羽襟が短く、でも2010年頃はやった極端に小さい襟とも違う。それもそのはず、元ネタは1980-90年代頃の某ポニーが有名なあのブランドのビッグシャツだからです。
ネックはちょっと小さめの寸法。以前のModified BDに近い。ボタンは締められなくないですが、開けて着た方が雰囲気はあります。ネックのボタンをしめなくても、前がガバっと開かないように、身頃の第一ボタン位置を調整しています。
BIG FITを表すネーム。ヨークが二枚に分かれているのも、参考にしたシャツの仕様から。「スプリットヨーク」とも呼ばれます。正直、機能は無い。「うちは柄こんだけ合わすんだぞ!」とかシャツ屋の技術見本のような感じが私には思える仕様です。
羽襟先ステッチギリギリに開けたボタンホール。簡単そうで、「ちゃんとしたシャツ屋かそうでないか」がすぐわかる部分。
角度、そして襟先を作るとき、どこまでフラットに作れているか。シャツの基本がもろに出る部分です。
胸ポケット、BIGな身頃に合わせてちょっと大きめに。形もModified BDの樽型とは変えてホームベース型。
袖ぐりは見えませんが、チェーンステッチの折伏せに、肩はステッチあり。Modifiedとはここも仕様を変えて。正直、趣味で変えてるだけですが。
長めの開きで袖をまくりやすく。カフスステッチの入れ方も参考見本に忠実に。袖との取り付け側のステッチ幅が狭いので、ちょっとカジュアル目に見えます。う〜ん、わかりづらい!でも、仕様を決めるときはステッチの幅一つでも 「これはクラシックな雰囲気にしたいからコバだな」とか「もう少し60年代アイビーっぽく0.6幅だな」とか、ステッチの幅一つでも、その製品の最終的な雰囲気に合わせて検討します。
乗せ前立ての下端、ギュギュっと三角に折った始末。普通の三巻と品質的には変わりませんが、単純にかわいい始末。
前から、工場さんから「この始末もいいよね、出来るし」と言われてましたが、中々、それをモデルにした製品を作る機会が無かった。今回、やっと仕様として盛り込めました。
前立ては乗せ。ボタンはWORKERSにしては珍しくクロス付け。
ネームの側からも見えた背中心にハギのあるヨーク。正直、機能的に意味はない。ここを割ったからといって生地要尺(一着に必要な生地)は変わらない。
単純に「うちは柄合わせ得意なんだぜ!」という、意味合いがかなり強い仕様。今回頼んでいる工場さんのIさんが、超絶柄合わせ裁断得意な人なのでやりました。
素材 5.5オンス・スーピマコットン100%・オックスフォード
附属 淡水貝ボタン
縫製 総綿糸
ワンウォッシュ製品 MADE IN JAPAN
S 肩幅48.0cm 身幅55.0cm 着丈79.0cm 袖丈59.0cm
M 肩幅49.0cm 身幅60.0cm 着丈80.0cm 袖丈60.0cm
L 肩幅51.0cm 身幅68.0cm 着丈82.0cm 袖丈62.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。