Workers K&T H MFG Co "Pullover Shirt, Ref US ARMY, OD Reversed Sateen"
今から20〜30年ほど前。ビンテージ古着ブーム華やかなりし頃を知る方には懐かしい。私にとっては、当時「雑誌や本で見るだけ」だったUSARMYのプルオーバーデニムシャツ。
最近、やっとオリジナルを手にして着てみると、ゆったりしたシルエットのプルオーバーに太い袖が、ある意味すごく「今」受け入れられる形。胸のポケットもシンプルながら機能的。そこで、ビンテージオリジナルほぼそのままの型紙で、素材をデニム+αで作ってみました。
OD・ReversedSateenはオリジナルではプルオーバーは存在しませんが、いわゆる「ベーカーパンツ」のバックサテン。ミリタリー生地つながりで、このデザインと相性が良い。洗って着こんで色が激しく落ちる硫化染め。
ボタンは、USARMYのメタルボタンを模したもの。袖口に簡素な作りですが開きがあり、これが効いています。ちょっと暑い時には袖をまくり上げられる。シャツとして着るには無いといけない機能です。Tシャツの上にガバっと着るのが普通の着方ですが、サーマルの上に着れば少し肌寒い時期から。モックネックのサーマルを合わせてプルオーバーの襟もとからネックがのぞくのも良いと思います。
製品はOW済です。
ビンテージのUS ARMY PULLOVER SHIRTを参考に、パターンはそのまま作りました。
羽襟はそれほど長くない。ワイドスプレッド気味で一番上までボタンを閉めて160度程度の開き具合。
一番上のボタンを開けると、若干イタリアンカラーのような開き方に。おそらく、これが自分でビンテージを着ても「現代の感覚からしてもバランスが良いな」と感じた部分。
古いファーストタイプのGジャン(213など)もそうなのですが、羽襟が大きすぎない。羽襟の先に向かってRを描いていない。第一ボタンを開けると180度近辺。これが、どうも私が「今の感覚でバランスよい」と感じるようです。
ネームはシンプルなミリタリー風のものを。
フロントはかぶり。ただ、ゆったりしたシルエットなのでそれほど着脱ぎでつるような感じはしません。ポイントは左右についたポケット。
以前作ったFatigue Shirtは同じような形状が中にありましたが、このポケット、携帯を入れるのにとても使い勝手が良い。物を入れるときは、中に落とすように入るためです。
金属ボタン。それらしい物を。
脇は巻縫い。
フロント開き部分の裏側。一番下は織り込んで切りっぱなしが出ないように。左右のカンドメはポケット口を押えている。
ポケット口のカンヌキとダブルステッチの角にわたる、通称「チョウチョ」等と呼ばれる糸のワタリ。
袖口は簡単な作りながら開きあり。これがあると、袖をまくれるので便利。
素材 10オンス・コットン100%・硫化染めバックサテン
附属 金属ボタン
縫製 総綿糸
ワンウォッシュ
38 肩幅50.0cm 身幅60.0cm 着丈74.0cm 袖丈60.0cm
40 肩幅51.0cm 身幅64.0cm 着丈75.0cm 袖丈60.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。