SUN SURF "SHORT SLEEVE ALOHA SHIRTS, GOLDFISH WITH LICK"
1940年代当時KAHALAというブランドが発売していた作品の復刻アロハシャツです。
1885年に始まった官約移民。その制度が終了した1894年までの間に多くの日本人がハワイに移住し、日本の縁起物がアロハシャツのモチーフに用いられました。
金魚もそのひとつで、幸福や豊かさの象徴とされ、現地ハワイでも人気を博していた。通常、オリエンタルなモチーフは縮緬生地にオーバープリントされるが、この作品は抜染で表現された希少価値の高い一枚です。
サンサーフが作るハワイアンシャツは世界でも有数で柄に合わせたココナッツや竹、貝ボタン、胸ポケットの柄合わせなどなどはもちろんの事、「人絹」と呼ばれ、 植物を原料とする天然由来の繊維であるレーヨンの織り方たプリントの発色の良さ、扱いずらい素材の縫製など、長年の研究に裏打ちされたアロハシャツは素晴らしい仕上がりです。
※洗濯の際はクリーニング店にご相談下さい。
KAHAKA 1940年代中期のレプリカ
素材 レーヨン羽二重
プリント 抜染プリント/ オリエンタルデザイン
附属 ココナッツボタン
MADE IN JAPAN, 100%RAYON
M 肩幅46.5cm 身幅56.5cm 着丈66.5cm 袖丈22.5cm
L 肩幅50cm 身幅59cm 着丈69cm 袖丈23.5cm
SUN SURF(サンサーフ)とは、アロハシャツの黄金時代とされる1930〜50年代にかけて作られた「ヴィンテージ」と呼ばれる貴重なアロハシャツを生地からプリント、各部のディテールまで妥協なく再現し、現代に蘇らせているブランドである。
サンサーフの歴史は深く、時をさかのぼること1950年代。
ハワイの発展に呼応するかのようにアロハシャツも最盛期を迎えていたが、ハワイには捺染の設備が無かったことからプリント生地はアメリカ本土もしくは日本へと発注されていた。
当時、輸出・輸入業を手掛けていた港商商会(東洋エンタープライズ社の前身)はスカジャンをはじめアロハシャツやボーリングシャツなどを米軍ベースへ納入。
アロハシャツに関しては「ファッションマート」というブランドラベルを付け作製していた。
現在ヴィンテージとして扱われているアロハシャツを実に60年前、実際にハワイへ輸出していたのである。
その後、港商商会はベトナム戦争の終結とともに「東洋エンタープライズ」と名を変え、日本国内向けの商品をスタート。
そして1970年代、アロハシャツブランド「サンサーフ」を誕生させた。
設立当初から輸出・輸入業に携わりアメリカの文化に慣れ親しんでいた同社だけに、アメリカンヴィンテージの魅力の虜となったことは当然と言えるだろう。
1980年代に入ると本格的にヴィンテージアロハシャツを意識した物作りを始めるが、その魅力を再現することはそう容易い作業ではなかった。
特にアロハシャツの最大の魅力である「色」、つまり絵柄の発色の良さは、現代のプリント方法では当時の風合いがまるで出せず、味気ないものとなってしまう。
そこで、資料として収集した数千着にもおよぶヴィンテージアロハシャツを分析。
その結果をもとに、当時のプリントを再現できる工場を探す作業からスタートしたのである。
また素材についても、ヴィンテージと同じ風合いを持ったレーヨンは流通していないため、糸の紡績から織りの強弱まで着手したSUN SURFオリジナルの生地を作製。
さらには身頃に現れる絵柄の配置にまでこだわり、現在主流の生地幅では柄出しが合わないことから当時の生地幅に合わせて布地を織り上げ、シャツに仕立てている。
そして縫製。伸縮性があり滑りやすいレーヨン生地は、裁断や縫製に非常に高い技術を要する。
作品によっては、ポケットや身頃までも柄合わせを行うなど、そのこだわりは細部まで抜かりない。
ヴィンテージに見られる縫製仕様を再現し、貝・ココナッツ・竹など多種多様な素材のボタンを使い分け、柄の構図から配色に至るまで日々研究を重ねている。
このような地道な作業からひとつひとつ答えを導き出し、そこから生まれたノウハウを生かしてサンサーフのアロハシャツは作られているのだ。
今や希少で入手困難なヴィンテージアロハシャツ。
その魅力を時とともに風化させず、より多くの人々に楽しんでいただけるよう、サンサーフは数多くの名作を現代に蘇らせ続けている。