Workers K&T H MFG Co "Modified BD, 2020, Green Stripe Supima Oxford"
Modified Fit が新しくなりました! ネック回りを15 サイズで2センチ大きく。
旧Modified Fit のネックは、古着でよくある「身頃で合わせるとネックがきつい、ネックはボタンを開けてネクタイで押さえて着用」を数値にしていたのですが、 今までご購入いただいたお客様から「あと少しだけネックが大きいとネクタイするときに台襟もゆったりしめられて楽!」 というご意見を多くいただきました。
今回、2020 年の更新ではネックをぐるりで2センチ大きくしました。更新、OS やアプリのようにアップデートし続けるのが、Modofied Fitです。
身頃、フィット感はあるけれどもピタピタでは無い。肩幅も落ちすぎず、入りすぎず。着丈は裾を出しても・入れても着 られる75 センチ程を中心に。袖ぐりのカマ(縦方向の寸法)自体はある程度寸法があり、窮屈さは無い。でも肘から 先をわずかに細くしてすっきりと。その分、袖がまくりづらくなるので、袖口の開きは深めにとる・・・といったように、 論理的に考えて型紙をひいています。デザイン的なシャツでは無く、設計的なシャツとでもいうのでしょうか。型紙を自 分でひくからこそ、こういう作り方の品番もあるのです。
スーピマコットン100%。5.5Oz、ミディアムウェイトオックスフォードで作ったボタンダウンシャツ。
綿の超長綿というと、スーピマの他にも海島綿・ギザ等ありますが、アメリカ原産のスーピマコットンはどこかラフさが残っているのが特徴。生地屋さん・紡績(糸屋)さんいわく、同じ超長綿でもスーピマはフシがあり、力強い。超高級素材・・というよりは、クオリティと価格のバランスが良い。
また、このオックスを織る糸はタテ40番×ヨコ10番。特にヨコは太めの糸を打っているので強度があります。その分、表情はカジュアル。ドレスウェア的なブロードとは違います。
製品はOW済です。
Modified BD、2020年バージョンの特徴は首回りが大きくなったこと。全体で2センチ大きくなっています。
今までは、アメリカ物の古着を買ったときに「身幅はゆるいぐらいなのに、首だけ妙にきついな・・・」というあの感じをパターンにしていたのですが、WORKERSでもネクタイの製品が増えるにつれ「もう少し、ゆったりネクタイができる寸法で!」というご意見をいただき、2020年バージョンでは首回りを大きくしました。
ただ、あんの状、インポートで育ってきたお店の方からは「前のあの、首がギリギリ。ネクタイしめるときは、台襟のボタン開ける、あれも好きだったんだけどな!」と言われました。ということで、2020年バージョンがいつまで続くかはわかりません。時代に合わせて変わり続けるのがModified(修正された、変更された)のゆえんでもあるからです。
具体的にパターンで。全体で2センチ弱、大きくなっているのがわかります。
羽襟先のボタン。襟ステッチにかかるぐらいの位置。厚手のオックスでもきれいにひっくり返っている襟先。やっぱり、こういう部分は「シャツ専門工場」の仕上がりの良さがわかる部分です。私もよく「服縫えるの?」と聞かれますが、形にはできます。でも、中々きれいに出来ないのがこういう襟先とかひっくり返す部分。道具も要るし、一日にそこを何十枚をやるからこそ、量産の独特な「うまさ」が出る部分です。
一人で服を一着丸々縫うことを「丸縫い」と俗に言います。サンプルなどはこの方法で縫われることが多いです。丸縫いされている人は、服の作り方全行程知ってますし、たいてい丁寧・綺麗に縫える人がやるので、サンプルはサンプルで独特なきれいさがあります。いわば、「ゆっくり新調に縫って綺麗」なケースが多い。
それに対し、量産は、一人が特定の工程を繰り返しやります。これはこれで、独特な「うまさ」が出るのです。考えてみれば、もしかすると丸縫いの縫製をしている人が、一生かかってやる襟返しの回数を一週間でやってしまうかもしれない・・・、それが量産なのです。やはり、人間は回数が増えればうまくなる。工夫もする。私が、量産ラインで縫った服を見た時に「うまいな〜」としびれるのが、こういう部分なのです。
樽型のポケット、これも以前よりちょっと大きくしました。全体のバランス+携帯が大型化しているためでもあります。
角の補強も、ポケットセッター(所定の位置に縫い付けを足踏み一つで行う半自動ミシン)を使っていないので手間はかかりますが、やっぱりBDらしくコの字に。
おなじみ、やたら細かいステッチ。細い綿糸で縫っているので、このぐらいステッチを打って、かつ生地に目がめり込まないと摩擦にも弱い。
化学繊維の糸で縫えば、単純に強度は出ますがそこはやっぱり、表地に合わせて一緒に味わいの出る綿糸にいまだにこだわってしまうこともあります。最近は、製品の生地種類・パターンによっても化学繊維糸を使うことも増えましたが、今回のModified BDはやはり綿糸です。
この前立ての環縫いの為だけにミシンは買って工場に貸し出しています。カンスぺの前立て縫いが私は一番、綺麗だしメンテもしやすいので好きです。もともと、頼んでいた工場は「今日は太番手、明日は細番手」という風に、いろいろな用途にその前立て縫いを使っていました。これだと、何とか縫えても、「完璧だな」という部分まで中々ミシンのセッティングを持っていけない。そんなフラストレーションを感じて「WORKERS専用」の前立て縫いミシンを買ったのが、もう7-8年前でしょうか。新品で50万弱。高かった・・・でも、なんだかな〜というステッチのシャツ見るぐらいなら多少、苦しい生活してでも変えたかったのです、ステッチを。
で、その後当時の工場のおばちゃんは引退。現在は、別の工場にお願いしていますが、そちらにこのミシンは移動して使っています。
袖がまくりやすいよう長めの開き。ぜひ裏も見てください、生地端が出てこないきれいな始末にしています。
調整用ボタンのついたカフス。既製品のじゃつなので袖丈はある程度長めに作らざるを得ない。でもジャケットを着た時にカフスがぐ〜っと上に上がるのは嫌。そんな時は、カフスをぎゅっと締めれば大丈夫です。
脇はマチ無し。細幅の折伏せ縫い。でも、こういう部分を気にしてみてくれる人も一時期より減りました。久しぶりに見てくれたのが、アメ横のインポートで長年育った来たお店の社長さん。さすが、こういう人は見てくれるな!とうれしくなりました。
後ろ中心にタック。このタックのおかげで、体が動いたときは身頃にゆとりが出る。でも、肩は「すっきり見える」ある程度の幅で抑えることができる。ここが、典型的なワークシャツとボタンダウンはじめとしたスポーツシャツ/ドレスシャツの違いです。
素材 5.5オンス・スーピマコットン100%・オックスフォード
附属 樹脂ボタン
縫製 綿糸
ワンウォッシュ製品 MADE IN JAPAN
14.5 肩幅44.0cm 身幅52.0cm 着丈73.0cm 袖丈61.0cm
15.5 肩幅45.0cm 身幅55.0cm 着丈75.0cm 袖丈62.0cm
16.5 肩幅46.0cm 身幅59.0cm 着丈76.0cm 袖丈63.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。