Workers K&T H MFG Co "Sport Coat, Wool Mohair Tropical, Grey"
毎年作るブレザーとスポーツコート。今年はまた細かな部分の仕様を変えています。
まずポケット。今までは胸が箱、腰がパッチ&フラップだったのを3パッチに。春夏着るジャケットとして軽さを最優先しました。次に袖口、ステッチを入れました。ステッチを入れるとカジュアル感が出るのですが、袖口の落ち付きを良くするのを優先しました。袖裏にはキュプラ。ストライプではなく表地に近い色調の無地。
さらに 細かな部分ですが、二枚袖のハギ合わせ、倒しステッチを外袖・内袖、どちらにも入れる。肩も割ではなく倒しステッチ。普通に着ていても割りだとどうしても縫い代が立ちます。アイロンでまた割ればよいのですが、場所によっては難しい。そこで、 ステッチを入れられるところは出来る限り入れています。さらに、表地が軽いウール・モヘアトロピカルなので、生地同士の縫い目にステッチを入れることで縫い代を落ち着かせ、そこが服を構造する「骨」のような役割もするように。
素材はウール90%、モヘア10%の平織り生地。4 オンスクラス。ウールトロピカルとしては最軽量。袖裏はつけるか悩みましたが、やはり滑りの良さを考えて有り。裏地は無く、大見返しが脇近くまであり、玉縁ポケットもあり。
身頃は3面体。センターベントあり、ラペル・襟回りは1/4 インチステッチと、このあたりは「アメトラ」的。 カーキとグレーは練りボタン、Sport Coat としていますが、Officer Trousers Slim に同素材があり、セッ トアップすればスーツとしても着用できます。
製品は未洗い、基本的にドライクリーニング推奨です。
練りボタン。いずれも三つボタン、上二つ掛け。
胸ポケットは樽型。我ながらいい形しています。なぜなら・・・内緒です。
カーキは樹脂の練りボタン。2月登場のOfficer Trousersと組になるのでSuitsでもあるのですが、単品で着ることも考えて「Sport Coat」としておきました。
ステッチを一回切っています。上は見返し側表目、下は身頃表目と、ステッチ目がきれいな方が外に見えるようにです。
袖口は開きなし。ボタンは飾りです。ここの、切羽(本当に開きのある仕様)も出来ますが、カジュアルさ、もちろん全体の価格をある程度抑えたいのもあり筒袖に飾りとしました。
袖裏はキュプラ。滑りが良い物を。
肩もステッチ入り。縫い目をできる限りステッチで止めて、アイロンが簡単に、イージーケアできるように。
袖ぐり、肩部分前後に倒しステッチあり。
フロント中、大見返しが脇まで続いています。
左右に玉縁ポケット。その下に、クロージングらしいネーム。
大見返しは脇の縫い目に止めつけて。表にステッチは出来る限り出したくない、でも見返しはどこかに止まって落ち着いていてほしい・・・という仕様です。
今回は腰もパッチポケット。いわゆる「3パッチ」と呼ばれる仕様。これが探すと有りそうで中々無い。また、春夏で少しでも薄く、軽く作るには有効。
ポケットの裏にはコットンスレキを当てて。表地が薄い生地なので芯の役割&補強。
後ろはセンターベント。やはり、トラッド「的」ジャケットにはセンターです。(さすがにフックにはしていませんが)
素材
表地:4オンス・ウール90%・モヘア10%・トロピカル
袖裏:キュプラ100%
袋布:コットン100%
附属 : 練りボタン
縫製 : 総スパン糸
MADE IN JAPAN
38 肩幅45cm 身幅53.0cm 着丈70.0cm 袖丈60.0cm
40 肩幅46cm 身幅57.0cm 着丈72.0cm 袖丈61.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。