Workers K&T H MFG Co "Weather Comfort Parka, Heavy Ventile Twill, Black"
Weather Comfort Jacketを発展させた"Weather Comfort Parka。
Weather Comfort Jacket 完成当時、アメリカの綿花畑取材があり着て行きました。軽い雨はしのげるベンタイル。 特徴的なわきの下・袖のパターンのおかげで腕が動かしやすい。ナイロンの袖裏が強度・滑りともに良い。襟のコーデュ ロイが肌に優しい。それらの良いところは残しつつ、今回はジャケットの上に着られるゆとりをパターンにつけています。
4つポケット、胸は立体的なマチ付き。腰はサイドから手を入れてハンドウォーマーにもなる二重構造。フードは立ち襟に縫いこんでいます。縫い込みの方向から、普段は下方向にフードは垂れる。使う時はぐっと上げて、頭に引っ掛ければOK。単純な構造ですが良く考えられた仕様。「どうしてもフードが気に入らない」という方はお直し屋さんで簡単にフー ドを取る事も出来ます。
素材は厚手のベンタイルツイル(綾織り生地)。かなり密度が高く、がっしりした生地。ただ弱点はその 超高密度から「ボタンホールがきれいに開かない」。生地を縫う時に織りの密度が高すぎるので生地糸をある程度切りながらでないと縫えない。そこで今回は、ホールを使わないスナップ仕様に。
はい、見た瞬間「バブ・・・」と言わないでください!もちろん、モチーフはその潜水艦乗りがつかっていたバージョン。
素材は、ブラック・ネイビーが厚手の綾織りベンタイル。ラセットのみもう少し薄手。
もともと、この厚手綾織りベンタイルをコートに使ったことがあり、高密度すぎてボタンホールを開けると生地糸を切ってしまう。仕方がないのですが、この生地はスナップの方が仕様としては良いな・・・スナップのついたコート・・・で、連想していって、この形に至りました。
スタンドカラーにフード流し込み。襟裏はコーデュロイで首にやさしい。フードがどうしても気にくわない!という方は、お直しやさんに持っていってください。襟の一部ステッチをはずし、フードを抜き去り、もう一度襟のステッチをすればOKです。
使うか?とわれると微妙ですが、スタンドカラーの先にアイレットで調整穴&逆側には革巻きバックル。それでも、あればいつか使うこともあるでしょうね。いつも話しますが、真冬の新神戸駅ホームで死ぬほど寒かった時に、Maple Leaf Jacketのトップボタン、Mountain Parkaのフード&スピンドルが役に立ちました。普段使わないから取ってしまえ・・・という方法もあるのですが、この部分はめったに使わないけれど置いておこう・・・という部分だと私は思いました。
ファスナーはYKKのダブルファスナー。バイク乗るときに、下をちょっと開けると尻が突っ張らなくて良いのです。
スナップは世界のカネM。ただ、カネMさんは、ちょっとうち具合のストローク調節がシビア。できる限り調節して打ちますが、万が一取れた時はご連絡ください。打ちなおします。前回も、2000個ほど打って2個だけしばらく着ていて取れた方が居ました。
これが大変手間のかかるマチ付きポケット。製品の雰囲気も変わるし、確かに厚みの厚物は収納しやすいので今回はやってます。でも、これ手間です。
「手間を惜しまず」とか「工場泣かせの」とかよく言いますが、これらはちょっと誤解されやすい表現です。
まず、仕様に手間がかかるからと言って、それを惜しんで仕様を削るということは、私も無いし、私が頼んでいる工場はしないです。かかるものはかかるんだから、惜しむも何もない。また、工場が泣くのは、その手間なり工程に正当な工賃が出ない時だけ。逆に、工賃がしっかり出れば「久しぶりに、こういう難しいの来て腕が鳴る!」と、生地を織っている工場の人にも、このアウターを縫っている工場の人からも言われたことがあります。
それでも、私自身、昔はサンプル縫ってたこともあるので「この仕様は時間がかかる(手間がかかる)よな、デザイン自体をもう少し簡素な仕様にしようか」と悩むことはあります。これは、手間を惜しんでるのではなく、簡素な仕様なら早く作れる。工賃が下がる。全体の製品価格が下げられる。そうすれば、少しでも買っていただきやすい価格にできる。いや、それでもこの仕様をどうしても盛り込まなくてはいけない理由があるか?ないか?費用対効果はどうなんだ???
と、そういう悩みです。WORKERSの作る製品はたいてい、モチーフというか参考見本というか(パクリと言われると悲しいですが)はあります。ある意味それを表面上「レプリカ」するのは、簡単な方法です。(でも、本気で全く同じものを作るのは絶対に不可能だし、一番難しいのも私はわかります)
そうではなく、それを「参考に」しながら、自分なりの工夫。それは、仕様を増やす事もあれば、減らすこともある。大きさを変える事かもしれない、シルエットかも、生地かも。そうして、自分なりに工夫しながら、また新たに製品を作るようにしています。
素材
表地:8.2オンス・コットン100%・ヘビーベンタイル・綾織
裏地:コットン100%・オリジナルチェック
袖裏:ナイロン100%
附属 YKKダブルファスナー
縫製 総スパン糸
MADE IN JAPAN
36 肩幅48.0cm 身幅54.0cm 着丈75.0cm 袖丈63.0cm
38 肩幅49.0cm 身幅58.0cm 着丈77.0cm 袖丈65.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。