Workers K&T H MFG Co "Lot 20, Hidden BD, Stripe Poplin"
初期WORKERSをご存じの方には懐かしい、隠しボタンダウン。襟先にボタンホールを開けた布を挟み込んでボタンダ ウンのホールを隠しています。もともと、古着でSUNSET、あのリーバイスが作っていたシャツを見つけ、そこに隠しボタンダウン仕様を見つけて作り始めました。古着はウール生地でしたが、今回はよりシャツとして着やすい素材で。裾もラウンドさせたクラシックなデザインに。
ストライプ・チェックも無地と同じく40 番糸ながら、少しだけ打ち込みが多いので厚い。といって、0.1-2 オンス程度の違いなので、無地、柄ともに同じ厚み・感覚で着られます。
3オンス系の生地は夏場に最適。中に薄い機能性インナー(グンゼのカットオフがおすすめ)を着て、その上にシャツを着ると真夏でも比較的涼しい。
隠しボタンダウン、ネクタイをすることはできますがニットタイのような細めのものでないとスペースが足らず収まりが悪い。もう少しボリュームのあるネクタイをしたいときは、隠しボタンを外しレギュラーカラーとして着られるがこのシャツの良いところです。通常のボタンダウンはボタンをはずすとちょっと着る時を選びますよね。
製品はOW済です。
古くからのWORKERSファンには懐かしい!と言ってもらえるのではないでしょうか。隠しボタンダウン、そう、
WORKERSが最初に作ったボタンダウンがこの形でした。
リーバイスのSUNSETで見つけた仕様を素材を変えてボタンダウンに転用。作った時は売れるか不安で、昼にご飯食べに自宅に帰って不安のあまりうずくまったのを覚えています。たぶん、それまでワークウェア一辺倒だったのが新しい一歩ということで不安だったのでしょうね。
隠しボタンダウンの良さは、台襟のボタンをはずしていても襟が逃げ行かない。首回りがしまる。一方、ネクタイをするときは隠しボタンをはずせば普通のレギュラーカラーとして使える。そこが良さです。
アップにすると、今回使ったポプリンの目の粗さがわかります。オックスやブロードよりも目が粗く涼しい。夏向きのシャツです。
胸ポケットは角形。勝手なイメージですが、すごく古いシャツはポケットが無い、その後はポケットが登場すると最初は角形。ホームベース、さらに6角形。のちに丸みを帯びた樽型・・・という傾向を感じます。そこで、今回のシャツはすごく古いシャツがモチーフなので角形のポケットにしています。
肩はステッチなしのヨーク。俗に「コンストラクションヨーク」と呼ぶ人も居ますが、要するにステッチを入れないヨークです。ステッチが無いのですっきりと見える、布が押さえつけられ居ないのである程度動きやすい・・・といった部分が特徴でしょうか。
袖ぐりは折伏せ縫い。太めの折伏せなので、寸法にひずみが出てびりびりとパッカリングが出るのがポイント。
前立てが途中で終わってラウンドしたフロント。10年ほど前、トムブラウンがブルックスブラザーズのブラックフリースのデザインをしたときに取り入れ、一躍有名になった仕様。確かに昔のシャツではフロントラウンドは
ちらほらあるのですがこれに前立てをつけるというのが中々ない。当時、トムブラウンは「ブルックスブラザーズのアーカイブから着想したデザイン」とどこかで触れていましたが、正直、本当にあるの???と思っていました。頑張って探して、赤く染まったブルックスの古着でよく似た仕様は見つけましたが、それも一見前開きのように見えてプルオーバーでした。
が、昨年、文化服装学院で開かれたブルックスブラザーズ200年の展示でついに実物を見ました。ボディきせつけだったので詳しくは見られませんが、形状としてはほぼこのまま。実際にあった仕様なんだ!と驚きました。
脇は細い折伏せ縫い、ここにもマチを挟んでいます。
ボタンはギラギラした輝きの白蝶貝。高瀬貝のような黄色ではなくもう少し白く、かつ角度によってキラキラと輝くのが特徴。
袖口開きはWORKER伝統の「十分な長さがある」もの。袖をまくりやすいように。よく「ボタンは無いのですか?」と言われますが、つけません。ここにホールをあけるとなると、厚みが不均一が場所にあける、さらにボタン付けも細い剣ボロ下のギリギリにつけるので強度的によろしくないと私は考えるからです。
背面にはヨークがあり、ゆったりと、体の動きに合わせて生地が動いてくれます。
素材 3.2オンス・コットン100%・ポプリン
附属 白蝶貝ボタン
縫製 総綿糸
ワンウォッシュ製品 MADE IN JAPAN
洗い後のサイズ
サイズ14.5 肩幅43.0cm 身幅52.0cm 着丈73.0cm 袖丈62.0cm
サイズ15.5 肩幅44.0cm 身幅55.0cm 着丈75.0cm 袖丈63.0cm
サイズ16.5 肩幅46.0cm 身幅59.0cm 着丈77.0cm 袖丈63.0cm
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。