Workers K&T H MFG Co "Cigaret Pocket Shirt Beta Chambray"
Reliance社の特許イラストでおなじみ、シガレットポケットワークシャツ。久しぶりなので豪華に。
フロントアームホールに三日月形補強布。バックは通常のヨークですが、こちらも通気孔をあけています。
Reliance社は様々なワークウェアを作っていましたが特にワークシャツは力を入れていました。新しいアイデアが特許を取れたら報奨金!といった当時の広告が残っていることから、ワークシャツに何か新しいアイデアを!と模索していたようです。
シガレットポケットは、身頃からポケット裏が浮いているのでタバコが湿気ないという機能。ただ、現代のたばこは大きすぎて入らないのでデザイン的に。さらにこのポケットには刻印入りの金属ボタン。他の部分もすべて金属ボタンで、いかにも強固なワークシャツらしい部品。
素材は、ヨコ糸にも色が入った「ベタシャン」をラインナップ。通常のブルーシャ ンブレーとは色味が違います。製品はOW済です。
羽襟は大きくも小さくもない、バランスの良い物。台襟があり、チンストラップもあり。
通常の
ブルーシャンブレーが左、右がベタシャン。タテ糸・ヨコ糸ともに色がついているものを通称「ベタシャン」などと呼びます。色がついているといっても、完全なブルーがタテヨコではなく、普通のシャンブレーが生成り糸を使う部分に若干色がついた糸を使っています。タテヨコ同じ色をつけてしまうと、白生地を染めた物とあまり差が無くなってしまうので、このベタシャンは若干色つき程度にしています。
比較してみると違いがわかり、ベタシャンのほうがどす黒い色合い。それに合わせてステッチ色も身頃同色系にしています。
チンストラップ付の台襟。襟に隠れる部分にボタンがもう一つ。
ちらっとTシャツが見える首元。これ以上身頃第一ボタンが低いと開きすぎ、上げすぎても首が詰まって見える。バランスを見て位置を決めています。
右胸ポケットはペン刺し付。
Reliance社ではおなじみの左右非対称、右胸はペン、左胸がシガレットのポケット。
右胸側はシガレットポケット。リライアンス社にならって、WORKERSでも刻印入りのメタルボタンをつけています。
画像は1934年、シカゴ万博で配られたお土産品のボタン。無地も含め金属ボタン。金属ボタン=強度がある、ということなのですがここにブランドロゴを入れてしまうあたりがアメリカ的です。
肩・袖ぐり・補強布の三日月布はすべてチェーンステッチ、トリプルステッチ。
通気口はおなじみ、「本菊穴」。チェーンステッチ状になった糸のカガリが特徴。デザインでもあり、また布の重なる部分が蒸れないようにという機能でもある部分。
ボタンはすべて金属製で塗装。
前立て、上前はZ型に折って4本ステッチ。下前側はチューブ状に別布を折り2本針でたたきつけ。
このあたりは、ワークシャツにはワークシャツらしい。そして、ドレスシャツにはドレスシャツらしい仕様があり、それぞれWORKERSでも変えています。
カフス上の袖開き、ここまでチェーンステッチ+ラッパ(金具)を使って作る。100年近く前、ミシンや金具といった設備が最高潮に達した時代の仕様を今、ほぼ同じ機材達を使って再現しています。
背面はカーブしたヨーク。ここにも通気口あり。
脇はマチ始末。今回使った生地はどれもミミ付なので、三角マチの端はミミを使っています。
素材 5.5オンス・コットン100%・シャンブレー
附属 メタルボタン
縫製 総綿糸
MADE IN JAPAN
14.5 肩幅43.5cm 身幅50.0cm 着丈72.0cm 袖丈61.5cm
15.5 肩幅44.0cm 身幅53.0cm 着丈74.0cm 袖丈63.0cm
16.5 肩幅44.5cm 身幅57.0cm 着丈75.0cm 袖丈64.0cm
サイズ表
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。