Workers K&T H MFG Co "Low Gauge, Cotton Sweater, White"
WORKERS 初、ローゲージセーター。ローといっても、ゲージ自体は10 ゲージなのですが、糸の太さとあいまって、オーガニックコットンで作る14ゲージセーターとは全く違う風合いに。
アイデアの源泉はUS ARMYの古いセーターとUSN のニットキャップ。
編み目が途中で切り替わり、「矢ぶり」と呼ばれる独特な目になるあれです。
セーターは裾リブとの境目や袖口境目、キャップは裾部分に。 ビンテージは当然ウール。私はチクチクして着られないのでコットンで作りました。
問題がそのコットン糸。ビンテージのウールセーター独特のガリガリした風合い、あれをコットンでやるにはどうしたらよいのか? 最初、いわゆる既製品の普通の綿糸で試し編みもしましたがフニャフニャでNG。そこで、撚糸(ねんし)(糸を撚り合わせる工程)で工夫を。
ベースに成る糸は、Tシャツでもおなじみ、短繊維がある程度残ったカード糸。これを二本、とても強く撚ります。ただ、このままだと強すぎて編んだ時に編地がねじれてしまうので、強撚した糸を、少し撚りを戻すようなイメージでまた撚り合わせます。糸自体、撚る方向(S とかZ)があり、それをうまく組み合わせ、力のかけ具合を変えることで「がりっとする手触り、でも捻じれは抑える」良いバランスにしています。
ニットの特徴は布帛(布)より伸び縮みがある事。これを活かして、首回りはきつめに作っています。
首回りの取り付け、他縫製は
リンキング。形になって編みあがった部品を切らずに、目をひろって縫っていきます。
身頃は片畔、袖口は1×1のリブ編み。その間に「矢振り」と呼ばれる矢のように見える編み目の変化。
リンキング部分。前・後ろ身頃の脇。ロックもかけないで、もともとこの形で出来上がった部品の目を拾って、縫い合わせています。
編地自体が分厚いので、同じ縫い方でもハイゲージニットより「縫い目があるな」と体でわかります。ローゲージニットはあまりぴったりしたものよりもゆったりした物をお勧めするのはこのためです。
素材 10ゲージ・コットン100%
MADE IN JAPAN
L 肩幅44.0cm 身幅52.0cm 着丈64.0cm 袖丈60.0cm
サイズ表
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。