Workers K&T H MFG Co "Fatigue Jacket MOD, Poplin, OD"
ファティーグジャケット、ジャングルファティーグ、いろいろな名前がありますが正式名称はおそらく「MIL-C-43199 Coat,Men's,Combat,Tropical」
夏用に薄いポプリン、年代によってはリップストップで作られたシャツジャケット。ビンテージでも露出ボタンの初期型でなければまだ探せるので、WORKERSで作るからにはその理由を考えました。まず第一にパターン。オリジナルを着るとショート丈であっても間延びして感じる。これは、あくまで「道具」として設計された服を現代の「ファッション感覚」で見る事から。それを修正するため、着丈を少し短めに、ポケット配置・大きさも検討して上下ポケットの間隔が開き過ぎないように修正。フロントのフラップ・袖口のマチといったオーバースペックな部分はオミット。
袖口はGジャン風の開きにすることで袖をまくりやすく。ポケットの配置、右胸ポケットを左腕に。私のデザイン哲学は
「最低限のポケット数で最大限の効用を」
単純に4ポケ+袖2ポケにするのではなく、胸ポケットを移動させることでまた新たな役割をポケットに持たせています。また、製造上このジャケットで難しいのは何よりポケット。総数はベーシックに4つでも機能を増やしたい。制約の中でのデザインこそ私は燃えてくるのです。マチ付ポケットは厚みのあるものが入ります。胸ポケットにはペンさしも。
製品はOW済です。
古着でおなじみ、ファティーグジャケット。型紙はオリジナルを参考にせず、ジャケット型を元に。ポケットの大きさから着丈まで、すべて現代的な感覚で見て「バランスが良い」と感じる寸法を目指しました。
デザイン上、一目で「Modified(MOD)」とわかるのが左袖のポケット。ビンテージはフロント4ポケットにカスタムで腕にポケットを追加しているものを見たことがあります。このアイデアを活かして、左袖にポケットを。逆に、右胸のポケットは無くして身頃は3ポケットのジャケットのように。
襟は大きすぎず小さすぎず。羽襟をもっと小さく、いわゆるテーラードジャケットのラペルのようにしても面白いですが、今回はあえて、オリジナルの雰囲気を残しました。
左胸のペン刺しポケット+袖のiphoneポケット。どちらもマチ付。
胸ポケットのマチが良くわかるように、厚みのある物を入れてみました。
ポケット取り付け部分はカンヌキで補強。
腰ポケットも胸同様にマチ付。ポケット自体、上部から物が入る構造で、サイドからハンドウォーマーは無し。
悩んだ末に良い仕様になった袖口。オリジナルはここにマチがついていて、それを袖口カフスで締める仕様。装備としての機能は高いのでしょうが、袖口に開きが無いので袖もまくりづらい。そこで、デニムジャケットと同じ開き始末にして、さらにカフスの形状はオリジナルを参考に。雰囲気はオリジナルと似たものに、でも機能性は現代の街着として最適に。
素材 4オンス・コットン100%・ポプリン
附属 尿素ボタン
縫製 スパン糸
MADE IN JAPAN
S 肩幅44.0cm 身幅53.0cm 着丈72.0cm 袖丈61.0cm
M 肩幅45.0cm 身幅57.0cm 着丈72.0cm 袖丈61.0cm
サイズ表
Workers K&T H MFG Co.
岡山を拠点にし、主にアメリカ物ワークアイテムを紹介しているブランドです。
実際のアイテムを調べる事はもちろん、そのアイテムを作っていたメーカーや現存する建物にまで足を運び歴史を調べ上げてアイテムづくりのヒントにしています。
生地やパーツにこだわり抜いた商品ながら非常にコストパフォーマンスの高いアイテムが特徴です。